トリートメントとコンディショナーの違い|実はいらない人/本当に必要な人

引き算の美容
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いちばん最近美容院に行ったのはいつですか?
その時は、どんなメニューの施術を受けたでしょうか?

ポスト・コロナによって、生活スタイルが大きく変わりつづける中で、美容院に行く頻度は減少傾向だといいます。
でも、その一方で、施術を受ける人が増え続けているメニューがあるのだとか。

それが、今日のテーマである
「トリートメント」

美容業界のニュースメディアBeautopiaによると、他のメニューの利用率が軒並み減少するなかで、「カラー」と「トリートメント」は利用率は前年よりアップしているといいます(2020年→2021年)。

コロナ禍でも利用金額は過去最高!20代のトリートメント利用が急上昇

今日は、そんな「トリートメント」や「コンディショナー」について、「そもそもトリートメント、コンディショナーって?」から「トリートメントが必要な人」「効果的な使い方」まで、詳しく見ていきましょう。

そもそもトリートメント、コンディショナーって?

トリートメントとは?

傷んだ髪を保護するため、傷んだ髪を修復するために用いられるのがトリートメント。

「髪が傷ついている」とは、毛髪のキューティクルが壊れてしまっている状態
外からの光をうまく反射できず、ツヤがなくなります。
また、髪の内部にある水分が外に出てしまうため、髪のハリもなくなります

(『最高のヘナを求めて』P25より引用)

トリートメントは、そんな傷んだ髪を、内部から補修する、ダメージを修復するのを目指すものです。

コンディショナーとは?

トリートメントが、髪を内部から補修することを目指すのに対して、コンディショナーは、髪の表面をコーディングするもの
洗ったあとの髪の表面は、マイナスの電気をもちます。そこにプラスのイオン(カオチン系の界面活性剤)を結合させてコーティングします。
それによって、すべりをよくしたり、髪の絡まりや静電気の発生を防いだりするのが、コンディショナーの目的です。
商品によって細かな違いはあるようですが、大まかにいえば「リンス」も同じような効果を目指しています。

なお、髪のコーティングが目的であれば、植物性のオイル等を代用することも可能です。

トリートメントとコンディショナーの違い

似ているようで実は違うトリートメントとコンディショナー(リンス)の違いを、ここでまとめます。

トリートメント コンディショナー(リンス)
  • 髪の内部を補修することを目指したもの
  • 成分は商品によって多種多様
  • 髪の表面をコーティングすることを目指したもの
  • 「カオチン系」という界面活性剤と「油分」「シリコーン」などの保湿成分が用いられることが多いが、オイル等でも代用可能

ただ、特に市販されている商品は、ここまで明確な違いがあるわけではありません。
商品によって、効果や成分は多様です。

また、シャンプーのなかでもコンディショニング成分が配合されたものもあります。
シャンプーをすすぐ際にかみをコーティングして、きしんだり、静電気が出たりするのを防ぐ工夫がなされています。

トリートメント・コンディショナーが必要な人は?

髪が傷んでいる人

基本的に、トリートメントが必要なのは、髪が傷んでいる人です。
そこまでダメージを受けていない髪に、トリートメントは必要ありません。

「トリートメントやコンディショナーは、髪が傷んだ人のためのもの」だということを忘れないでください。

カラーリング、パーマなどの施術を受ける人

「髪が傷んでいる人」をもう少し具体的にいうと、主に、カラーリングやパーマなどの施術を受けている人です。
髪は、さまざまな理由でダメージを受けますが、その中でもカラーリング、パーマは、髪のタンパク質の結合をいったん壊して、再結合するもの。
どうしてもダメージは避けられません。
そのため、髪には深刻なダメージが蓄積され、ツヤやコシ、ハリがなくなってしまうのです。

とはいえ、トリートメントは万能ではない

傷んだ髪を完全に修復させることはできない

トリートメントは「傷んだ髪を補修する」とはいっても、実際のところ、髪の内部のダメージを完全に回復させることはできません
できることといえば、開いてしまった髪の表面(キューティクル)を、刷毛を使ってコーティングするような応急措置です。

トリートメントでは、ダメージを根本から回復することはできないのです。

(『最高のヘナを求めて』P22より引用)

少しショックなことかもしれませんが、大切なことなので、敢えて書いておきます。
一度傷んでしまった髪を完全に回復することはできません
だからこそ大切なのは、美しい髪を保ちたいのであれば、カラーリングやパーマなどで致命的なダメージを与えないように注意を払いながら、ケアをすることなのです。

トリートメントのリスク

そのほか、トリートメントにはいくつかのリスクがあります。

トリートメントの成分に注意

トリートメントやコンディショナーは「陽イオン合成ポリマー」「陽イオン合成界面活性剤」がほとんどです。
これらは石油からつくられたものが多いのですが、石油からつくられたものは皮膚に好ましくないものがあるのでご注意ください。

「界面活性剤」のメリット、デメリット

界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせたり、化粧品に含まれる化学物質を皮膚に浸透させる際の原料として用いられています。

「界面活性剤」=「危ない」というイメージがあるかもしれませんが、そういうわけではありません。
大豆や卵に含まれるレシチンなども界面活性剤です。

しかし、化学物質からつくる界面活性剤のなかには、皮脂を強力にはがして皮膚細胞に浸透し、タンパク質を溶かすものがあります化学合成界面活性剤が体内に入り込むことで、身体への悪影響があることも報告されています。

トリートメントが、薄毛の原因になることも……

トリートメントをすると、髪の櫛通りがよくなり、サラサラになったように感じます。
でも、実際には髪の表面に合成樹脂や湿潤剤がついているだけ
たとえるならば、髪をラップで覆っているような状態です。

頭皮まで覆ってしまうため、毛穴が詰まって皮脂が出なくなり、新しく生えてくる髪は、潤いがなく、パサパサした状態になってしまいます。
また、毛穴が詰まることは、薄毛の原因にもなります。

時間がたって、施術したトリートメント剤がとれてくると、髪はますますパサつきます。
パサついた髪が嫌で、再びトリートメンをすると、ますます毛穴は詰まり、髪はパサパサした状態になり、薄毛になりやすくなるーーこのように、トリートメントは、余計なひと手間になるリスクがあるのです。

安心・安全なトリートメント、コンディショナーは?

オーガニックであれば安心? オススメは100%天然植物

ここまで見てきたように、界面活性剤などの化学物質を用いたトリートメントやコンディショナーには、リスクがあります。
安心・安全に傷んだ髪を補修するのであれば、トリートメントやコンディショナーの原材料、成分表示を確認することが欠かせません。

ただし、よく見る「オーガニック」という表示には注意が必要です。
日本では、「オーガニック」の基準がとても曖昧。
食品の場合は「オーガニック」や「有機」の表示にルールがありますが、化粧品の場合は明確な基準はありません。
たとえば「何パーセント以上オーガニックな成分を含んでいれば”オーガニック”と表示できるのか」というルールはないのです。

そのため「オーガニック表示=安心」というわけではなく、実際に自分の目で表示を確認するのが大切なのです。

安心・安全を意識するならば何といっても「天然植物」がオススメ

エコヴェーダのマヘンディトリートメントHは、天然植物エキスを用いた安心・安全なトリートメントです。
コーティング作用もあるので、コンディショナーとしてお使いいただくことも可能です。
安心・安全でありながら、手軽にケアをしたい方は、ぜひご利用ください。

トリートメントが必要ならば「ヘナ」を使おう

もう一つ、トリートメントが必要な方(髪が傷んだ方)におすすめしたいのは「ヘナ」によるケア

ヘナの葉には収れん作用があります。
「収れん作用」とは、タンパク質と結合して組織を変性させ、組織や血管を引き締める作用のことで、肌を引き締めたり、炎症を抑えたりする働きがあります。
髪の毛のキューティクルの主要成分であるケラチン(タンパク質の一種)を引き締めるのです。
こうした収れん作用のおかげで、定期的に髪にヘナを塗ると、収れん作用が活発に働き、髪の毛にコシやツヤが出てきます
さらに、髪の毛や頭皮が丈夫になり、抜け毛の予防にも効果が期待できるのです。

もちろん、完全に元の傷む前の状態にまで戻すことはできません。
それでも、コシのあるツヤのある髪を、取り戻すことができるでしょう。
(髪のダメージのある方が、ヘナを使ってどのように変化したかは、体験談をご覧ください)

というわけで、安心・安全にダメージを補修したい方に一番オススメなのは「ヘナ」によるケア
ぜひ試してみてください。

ヘナトリートメントの注意点

ただし、ヘナは植物。
化学的なトリートメントに比べると、即効性は期待できません
少なくとも4回は使ってみてください。

また、「植物アレルギー」にはご注意を。
ご利用の前に、必ずパッチテストを行ないましょう。

(参考文献)
・『最高のヘナを求めて』
・『美容皮膚科医が教える 大人のヘアケア再入門』

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