巷の美容師さんや、過去にヘナを経験した人に、
「ヘナ染めをしたら髪がギシギシになるので、やめたほうがいいですよ」
なんて言われたり、ネットで目にした経験はないでしょうか?
まぁ、確かに素人が初めてヘナ染めするとギシギシになってしまうことがあります。
それをもって「ヘナをすると髪が傷む」なんて結論付けている人もいるわけです。
だけど、残念ながら、それはヘナのメカニズムを知らない方の意見であることが多いです。
今回は巷で騒がれる「ヘナショック」について、その原因や対処法を書いていきたいと思います。
ヘナショックとは?
ヘナショックとは、最初のヘナ染めの後、髪がギシギシになってしまうなど、トリートメントを期待してヘナをしたにもかかわらず、逆に仕上がりが悪くなってしまうことを言います。
「自然由来で髪に優しいとい聞いていたのに・・・
それどころか、きしみがでるなんて・・・」
という、期待を裏切られたショックを、ヘナショックというわけです。
この”期待を裏切られた”というのがポイントですね。
ヘナが危険なわけじゃない
「ヘナを使って、髪がギシギシにきしんだ」
これは間違いなく、その人に起こった事実です。
しかし、ヘナ自体が危険かというと、それは違います。
(100%ヘナで余計なものが入っていないという前提ですが・・・)
ヘナにトリートメント効果があるのも事実ですし、化学的なダメージがないのも事実です。
誰も嘘はついていません。
「じゃあ、なぜ髪がきしんだのよ!?」
と思った方には、ヘナのトリートメント効果がどんなものなのかを知っていただきたいです。
ヘナのトリートメント効果
ヘナは、油分を吸着するという特徴を持っています。
ヘナのトリートメント効果は、その油分の吸着により、頭皮環境を改善し、根本から髪を健康にすることにあります。
つまり、頭皮のデトックス効果(皮脂の除去効果)があるのです。
ヘナショックが起こる原因
そして、このヘナの油分の吸着効果は、髪の毛にも作用します。
ここで、知っておいてほしいポイントが!
実は、髪の毛には思っている以上に油分が蓄積しているのです。
- 体から分泌される皮脂
- トリートメント
- リンス、コンディショナー
- 洗い流さないトリートメント
- シリコン
- スタイリング剤
ヘナをすることで、これらの油分を一気に取り除きます。
そうなると、素の髪の毛があらわれることになります。
ここで、素の髪の毛が傷んでいる場合どうなるでしょうか?
髪の毛が傷んでいるのを化学物質によるトリートメントやコンディショナーで、表面的にツヤを出している場合には、それがはがれ落ちてしまうわけですね。
まるで、ヘナで髪の毛が傷んだと勘違いしてしまいそうじゃないですか?
そうなんです。ヘナで髪の毛が一気に素に戻ることで、きしみを感じてしまっているというのが正しい事実なのです。
化粧を落とした顔をみて、苦情を入れたことがありますか?
ここで、覚えて帰ってもらうために、あえて衝撃的な表現をしてみましょう。
ヘナをすることは、化粧を落とすことに似ています。
トリートメントやリンス、コンディショナーというのは、化粧をしている状態なんですね。
顔にシミやシワがあっても、ある程度キレイに見せることができるわけです。
それを落とすと、素顔のシミやシワが露わになるわけです。
そして、その素顔をみたときに、
「なんだよ、不細工になったじゃないか!」
と思うでしょうか?
もっといえば、
「化粧落としが悪い!化粧落としは危険だ!」
と苦情を言うでしょうか?
残念ながら、化粧落としでなく、自分の素顔をみて気分を害しているという、非情な事実が残ります。
そして、素顔が劣化してるのに気づかないくらい「化粧に依存している」ということでもあります。
そして、その依存をやめて、素顔を美しくする方法もあるわけですね。
あなたは、ペルソナの自分と、ありのままの自分、どちらを美しくした方が良いと思いますか?
髪のきしみにも良い悪いがある!
きしみと聞くと、悪いイメージを持ってしまいませんか?
実はここにも”思い込み”が隠されています。
実はきしみには悪いきしみと良いきしみがあるのです。
悪い”きしみ”
たとえば、化学物質によるヘアカラーやパーマを行うと髪がきしみます。
他にも海で遊ぶと、髪がきしんだ経験が誰しもあると思いますが、紫外線や塩素でも髪はきしむのです。
これら、髪にダメージを与えることで、起こるきしみは「悪いきしみ」です。
良い”きしみ”
健康な子供の髪を想像して見て下さい。
子供の髪はシャンプーした後はきしみますが、乾かすとサラサラになります。
場合によってはトリートメントをしなくてもサラサラです。
それと同じように、ヘナ染めをした後も、濡れている時はきしみますが、乾かすとサラサラになります。
このような、ひとときの油分の除去による”きしみ”は、自然に発生する「良いきしみ」なのです。
ヘナショックの対処法
「ヘナは良いきしみだ。」
と言われても、実際きしむのは嫌ですよね。
ここからは、ヘナカラーによるきしみの改善方法をお伝えします。
方法は2つあります。
その1:油分を補給しながら、ヘナカラーをする
ヘナの特性により油分がなくなることで、手触りの悪さやきしみが生まれるので、
- ヘナカラー前に、油分を髪につけるなじませる
- ヘナカラーに、油分を直接混ぜる
- ヘナカラー後に、油分を補う
といった方法が有効になります。
ヘナカラー前やヘナカラーに直接ヘアオイルを混ぜることで、オイルがクッション代わりになり、きしみを予防できるのです。さらに、ヘナカラー後に油分を補うことで、乾かす前のきしみを緩和することもできます。
その2:ヘナ染めを最低でも3回続ける
ヘナを繰り返し重ねるにつれて、ヘナ自体のトリートメント成分が、髪の傷を埋めてくれます。
元々の髪のダメージ具合にもよりますが、3回目くらいからは、髪のきしみは気にならなくなってきます。
傷んでいる髪の方ほど短期間に繰り返しヘナをするのがおすすめです。
ちなみにこのとき、100%のヘナを選びましょう。
市場には化学物質の混じったヘナもあるので、その点はお気をつけください。
おすすめの100%ヘナはこちらになります。
ヘナショック原因・改善方法まとめ
ここまで、ヘナショックの原因と対処法を解説してきました。
いかがだったでしょうか?
- ヘナで髪の毛は傷まない
- きしむ原因は、髪の毛の油分がなくなり、素の髪になるから
- ヘナのきしみは良いきしみ
- 油分を補う・繰り返しヘナをすると、きしみは改善する
今回一番お伝えしたいのは、ヘナで髪の毛は傷まないということです。
正しく理解して使用すれば、ヘアカラーとヘアケアを両立する、もっといえば髪の悩みを根本から解決するとても素晴らしいものなのです。
ヘナ染めは、繰り返して使用すればするほど、髪はツヤツヤ、サラサラになるのは間違いないので、1度のヘナ染めで諦めずに、最低でも3回は続けてみてください。
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