「引き算の美容」の大きなサポーターは、なんといっても「ヘナ」。
「オーガニック・ハーバル・ヘアカラー」はもちろん、「マヘンディ シャンプーH」「マヘンディ トリートメントH」にも、ヘナエキスが配合されています。
今日は、そんな「ヘナ」について、詳しくご紹介いたしましょう。
「ヘナ」は聖書にも登場する
ヘナの植物名は、Henna(ヘンナ)。
ヘナは、人類の支え続けてきてくれた植物で、その歴史は、紀元前にまでさかのぼります。
ヘナは「コフェル」という名で聖書のなかにも登場していて、ノアの方舟にヘナが塗られたという記述もあります。
また、クレオパトラがアントニウスとはじめて会うときに、御座船の帆に染み込ませたとも言われる香水シプリナムもヘナが原料でした。
アーユルヴェーダとヘナ
この成分が、古来より眉毛や爪、髪を染めるために使われてきました。
ヘナの和名は「指甲花(シコウカ)」。
指の爪を染めるために用いられていたのが由来です。
5000年以上の歴史をもつインドの伝承医学アーユルヴェーダでは、皮膚病予防、外傷、やけどなどの薬としてヘナが使われてきたという歴史もあります。
インドでは、祭り事や祝い事があると、女性はヘナで肌に模様を描く「メヘンディ」を施します。
結婚式の前夜に花嫁の手足には、華やかで緻密な模様が描かれます(写真下)。
「ヘナ」はどこでつくられる?
ヘアケアの商品としての「ヘナ」は、ヘナの葉を摘み取り、乾燥させて粉砕したもの。
植物としてのヘナが好んで育つ環境は、朝晩の寒暖差が50℃以上もあるような砂漠に近い乾燥地帯です。
その分布図をたどっていくと、ネパール、インド、パキスタン、イラン、シリア、エジプト、アルジェリアなどにおよびます。
日本で多く用いられているのは、インドのラジャスタン地方で収穫されたものです。
ラジャスタン地方は、インドの砂漠地帯に位置し、日中平均気温は50℃、夜は10℃にまで下がるという1日の温度差の激しい地域。
雨量がわずかで湿気も少なく、人間にとっては非常に厳しい過酷なこの環境は、ヘナにとっては理想的です。
ヘナの収穫は、春と秋の2回。
なかでも、暑い夏を過ごした秋のヘナは発色がよくなることから、高品質をいわれています。
(私たちのご提供するヘナは、秋に収穫されたものがメインです)
収穫されたヘナは、乾燥させたあと、葉と枝を選別し、葉の部分を粉末に加工します。
驚くべき「ヘナ」の効果
そんな私たち人類との関わりの深いヘナですが、ヘアケアに用いると、次のような効果が期待できます。
一つひとつ見ていきましょう。
〈ヘナの効果1〉 トリートメント効果がある
髪が傷んでいるというのは、キューティクルが傷んで開いたままになっているか、もしくは、剥がれ落ちている状態。
その欠損部分をヘナでコーティングします。
すると、手触りが良くなるだけでなく、ヘナが、髪の毛のなかからタンパク質が流出するのを防いでくれます。
〈ヘナの効果2〉 安心、安全に白髪を染めることができる
ヘナには、白髪をオレンジ色に染める働きがあります。
(黒髪に、色の変化はほとんどありません。)
ヘナの葉には、ローソンという赤色の色素成分があります。
ローソンは髪の主成分であるタンパク質の一種ケラチンに絡みついて、白髪を赤に近いオレンジ色に染めます。
「オーガニックハーバル ヘアカラー」のような100%天然植物のヘナで白髪を染めることのメリットは、なんと言っても安全性。
化学合成染料のカラー剤のように、髪を傷めたり、かぶれなどの皮膚障害を起こしたりする危険性はほとんどありません。
*ただし、稀にアレルギー反応が出る方がいらっしゃるので、ご利用前に必ずパッチテストを行なってください
〈ヘナの効果3〉 「クセ毛」がまとまりやすくなる
ヘナのコーティング力で髪が保水されるので、クセが多少改善されます。
多くの利用者から
「根元から毛先までしっかりとヘナを塗ることを続けると、新しく生えてくる髪質が変わってくる」
という声が寄せられています。
〈ヘナの効果4〉 頭皮環境が改善される
髪の悩みだけではなく、ヘナは頭皮の悩みを解消してくれます。
・「フケ」の悩み
フケの原因は、頭皮が乾燥しているか、皮脂が多すぎること。
ヘナのコーティング力が乾燥を防ぎ、頭皮に詰まっている酸化した皮脂は、ヘナがからめとります。
さらに、ヘナの抗酸化作用によって、皮脂分泌の正常化を助けます。
・頭皮が脂っぽい
ヘナは脂分となじみやすい分子構造をもっているので、髪や頭皮の汚れや余分な皮脂を取り除きます。
頭皮環境を改善することで、毛穴がすっきりします。
〈ヘナの効果5〉 薄毛が改善される
このように、頭皮の環境が整うことで、新しく生えてくる髪は、生き生きと健康的なものになるでしょう。
「髪が細くて少なく、ペタッとしてしまう」という方は、ヘナのコーティング力でハリとコシが出て、自然なボリュームが生まれます 。
〈ヘナの効果6〉 身体にも好影響がある/デトックス効果
ここまでは髪のことをでしたが、ヘナがよい影響をもたらすのは髪だけではありません。
ヘナには他にも、次のような効果があります。
・体を冷やす
・UVカット
・頭痛をやわらげる
・肝機能の働きを助ける
・生理不順を防ぐ
・脱臭
ヘナには、髪をオレンジ色に染める色素「ローソン」に含まれるナフトキノンの他に、マリン、フラボノイド、タンニンなどの成分が含まれます。
これらは、古来より染料や民間薬として利用されてきました。
近年の研究においても、ヘナの葉の抽出物には、抗菌・殺菌作用に加え、解熱作用、抗炎症作用、鎮痛効果があることがわかってきています。
さらに、アーユルヴェーダでは、肝臓の障害に対して、ヘナの樹皮を煎じた薬が用いられていました。
そのほか、皮ふをとおして吸収される効果(経皮吸収)の効果として、「目の疲れがとれた」「健康診断の数値が改善した」などの感想もよくうかがいます。
ヘナには、私たちの知らない効果がまだまだ隠されているのかもしれませんね。
〈ヘナの効果7〉 こうした効果を、自然環境への負荷を最小限にして手に入れられる
最後に!
天然植物100%のヘナを用いた場合、こうしたさまざまな効果を得ながら、環境への負荷を最小限に留めることができます。
美容院で用いられる化学薬剤に比べると、環境負荷は比べものにならないほど小さいものです。
ゆたかな自然環境を次の世代へと手渡すためにも、「ヘナ」は、大きな助けを授けてくれるのかもしれません。
「ヘナ」であなたらしい自然な美しさを取り戻そう
残念なお知らせをすると、頻繁にカラーやパーマをしてきた方ほど、髪にはダメージが蓄積されている可能性が高いものです。
でも、ヘナは、そんなダメージを補修しながら、白髪や頭皮の悩みを改善してくれるもの。
くり返し使いつづけることで、髪本来の美しさを取り戻すことまでできるのです。
生まれもった髪質こそが、あなたらしい美しさ。
そして、あなたらしい美しさは、年齢を重ねてこそ、彩りや深みを増していくものです。
あなたらしい美しさがひらかれていくことを、スタッフ一同、心から祈っています。
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