「髪を美しくしたい・・・」
誰もが思うことですが、そう思ったとき、あなたはどんな行動をしますか?
とりあえず、美容院に行ってみたり・・・
人に聞いてみたり・・・
動画をみたり・・・
色々あるとは思うのですが、「髪を美しくするための方法」を聞くことは多くても、意外と髪の毛の構造について調べることは少ないかもしれません。
だけど、実は世に出回っている「髪を美しくするための方法」は、「間違った情報」が意外と多かったりします。
では、間違った情報を見極めるためにはどうしたらいいでしょうか?
そのためには、「髪の毛の構造」、もっと言うと「頭皮の構造」まで知ることが大事です。
構造を知れば、あらゆる方法論が髪の毛にどういう作用をするのかがわかるようになり、髪の毛に関する情報の真実に近づくことができます。もっといえば、ダマされなくなります。
真実を見抜く、審美眼を養うためにも、今回は「髪の毛や頭皮の構造」についてみていきましょう!
髪の毛の構造
これから、髪の毛の構造についてみていくのですが、そもそも髪の毛の役割って知っていますか?
髪の毛の役割
髪の毛は、外部から何らかの衝撃を受けた時にクッションになるだけでなく、直射日光から頭皮を守ってくれる働きもあります。
また、頭部を守るだけでなく、体に必要のない水銀、ヒ素、鉛などの重金属を髪の毛に取り込み、体外に排泄する機能も持っています。
また、一説にはアンテナの役割ももっているようですね。インディアンや侍が髪の毛を長髪にしていたのには、それが理由の一つだったようですよ。女性の方が直感が鋭いのも、そうした理由があるのかもしれませんね。
髪の毛の構造と成分
それでは、いよいよ髪の毛の構造と成分についてみていきましょう。
髪の毛の断面図は次のような感じ。
(引用元:最高のヘナを求めてp22©森田要/茅花舎)
髪の毛は3層になっています。
一番外側が良く聞く「キューティクル(毛小皮)」。その中に「コルテックス(毛皮質)」があり、中心部に「メデュラ(毛髄質)」があるという構造です。
その成分は80~90%がタンパク質で、残りがメラニン色素、脂質、微量元素、水分からできています。
タンパク質はその主成分が「ケラチン」と呼ばれるものです。
キューティクル(毛小皮)
キューティクル(毛小皮)は誰もが一度は耳にしたことがあると思います。
髪の毛の表面を覆っている部分で、髪の毛1本のうち10~10.5%をキューティクルが占めています。
根元から毛先に向かって、無色透明な細胞がウロコのように重なり合い、外部の刺激から毛髪内部を守ると同時に、内部のコルテックスのタンパク質・水分が失われないように働いています。
そうなんです。キューティクルが髪にツヤを与えているのです。
健康な髪は、このウロコが規則的に整っていますし、傷んだ髪はこのウロコが乱れているというかたち。
そんなキューティクルは、表面は硬いものの、摩擦に弱いという特徴があります。
なので、無理なブラッシングや洗髪によって、傷ついたり、はがれやすくなってしまいます。
コルテックス(毛皮質)
コルテックス(毛皮質)は、葉巻状の毛質細胞が縦方向に並んだものです。
これはケラチンと呼ばれるタンパク質の繊維の束で、1本の髪の毛の約90%を占めます。
髪の太さや硬さは、コルテックスの量で決まっています。
量が多いと髪は太くなり、少ないと細くなるのです。
通常は12~13%の水分を含み、この水分量が髪のしなやかさに大きく影響を及ぼします。
「メラニン色素」もコルテックス内にある
また、髪の毛に色を与えるメラニン色素もこのコルテックスの中に含まれます。
ちなみにメラニンには2つの種類あります。
ユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)。
メラニンの総量が多いと黒髪になります。
メラニンの総量が少ないとブランド。その中間が栗色。
赤色系の髪にはフェオメラニンが多く含まれます。
そして、メラニンをほとんど含まないのが、白髪です。
メデュラ(毛髄質)
メデュラ(毛髄質)はやわらかなタンパク質が主成分です。
多角形の細胞が蜂の巣のように縦方向に並んでいます。
外からの刺激で空洞ができやすいのが特徴で、空洞がたくさんできると、通り抜ける光が散乱し、髪が白っぽく色あせてみえるようになります。
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ここまで、髪の毛の構造についてみてきましたが、美しい髪の毛を育むためには、土台となる頭皮が美しくなることが大事。なので、つづいて、頭皮の構造についてみていきましょう。
頭皮の構造
頭皮の構造は次のような感じです。
(引用元:最高のヘナを求めてp24©森田要/茅花舎)
毛髪は、①表皮の外に出ている毛幹と、表皮の下に隠れている毛根で構成され、毛根の膨らんだ部分が毛球です。
髪の成長を支える大切な役割の毛球の内部には③毛乳頭があり、それを覆っている細胞が②毛母細胞です。
毛乳頭の周りにはたくさんの毛母細胞があり、④毛細血管から栄養分や酸素を吸収し、それをエネルギーにして分裂を繰り返し、毛髪に成長していきます。
髪の毛が育つために大切なこと
この頭皮の構造をみると、髪の毛が育つために大切なことがよくわかります。
- 毛細血管からの栄養
- 清潔で健やかな頭皮
- 頭皮からの酸素
毛細血管からの栄養や、頭皮からの酸素を吸収できなければ、髪の毛はまず成長しません。
なので、体から取り入れる栄養はもちろん、頭皮を清潔にして酸素を取り入れられるようにし、成長した頭皮を邪魔しないけど乾燥はさせないだけの程よい皮脂膜が必要です。
「皮脂膜」は頭皮を守り、髪のツヤを生む保護膜
皮脂と聞くと、脂ぎった印象を受けてしまう人もいるかもしれせんが、これがとても大事なんです。
皮脂腺から分泌された皮脂と、汗腺から分泌された汗(水分)とが混ざり合って、保護膜になる「皮脂膜」をつくるからです。
「皮脂膜」は体から必要な水分が失われないように、酸素以外の異物(紫外線や外的ストレス)が簡単に体内に入っていかないように守っています。また、適度な皮脂膜があることで、髪の毛にツヤがでてきます。
なので、洗浄力の強いシャンプーで頭皮を洗い過ぎたりすることは、髪にとっては結構よくなかったりするのです。
良好な髪と頭皮、傷ついた髪と頭皮
では、髪や頭皮が良好な状態と、傷んだ状態とはどのような状況を指すのでしょうか?
比較してみていきましょう。
良好な髪と頭皮の状態
- 髪の毛のキューティクルが開いていない、崩れていない
- 髪の毛の中(コルテックス)が傷ついていない
- 頭皮にほどよく皮脂膜がある
- 皮脂が多すぎて頭皮を塞いだりしていない
傷んだ髪と頭皮の状態
- 髪の毛のキューティクルが開いている、崩れている
- 髪の毛の中(コルテックス)が傷ついている
- 頭皮に汚れや皮脂があり過ぎる
- 頭皮に皮脂がなく、乾燥し過ぎている
並べるとわかりやすく対比関係になっていますね。
なので、気を付けるべきことも明確です。
- キューティクルを破壊するようなヘアケア習慣をやめること
- コルテックスが傷つかないようなケアをすること
- 適度な皮脂膜を守れるような適量なシャンプーを習慣づけること
といった感じになります。
それぞれの対策になる記事も紹介しておきますね。
おわりに
いかがだったでしょうか?
髪の毛や頭皮の構造がなんとなくでも頭に入ったのなら幸いです。
これがわかれば、いろんな「うたい文句」を見極めることができるようになると思います。
たとえば・・・
『洗浄力の強いシャンプー』は耳ざわりはいいですが、皮脂を取り過ぎるので良くないことがわかります。
『96%自然由来のシャンプー』も耳ざわりはいいですが、4%が髪や頭皮を壊す成分だと意味がないことがわかります。
『キューティクルを壊して内部に色素をつける、カラーリング剤』も髪を相当に傷めることがわかります。
といった感じで、商品を見極めるための1つの基準になるのです。
ご自分のありのままの美しさを守るためにも、ぜひ”基礎教養”として知っておいて欲しい、髪の構造と頭皮の構造のお話でした!
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最後に、ヘナについて疑問点などがありましたら、ぜひKAMI.llcメンバーにお気軽にご相談ください。
私たちの仕事は、みなさまが「自分らしい美しさ」を取り戻す旅に同伴すること。
どうかご遠慮なく、ご連絡くださいませ^^
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