小寒から節分までの約1ヶ月は「寒の内」と言われますが、一年でもっとも気温が下がる時期。
「夜明けの前が一番暗い」なんて歌詞がありますが、「春が訪れる直前が、一番寒い」わけです。
特に今は、年末年始の疲れが出やすい時期。
というわけで、今日はこの時期のセルフケアのコツをご紹介します。
*この記事は、KAMi.llcのメルマガバックナンバー(2024年1月7日配信)をもとに作成しています。
その不調、消化力(アグニ)の低下が原因かも?
「消化力(アグニ)」とは?
「消化力」は、食べ物を消化する力のことです。
私たちは、食べ物をたべ、そこから栄養・エネルギーを摂り入れ、不要なものを排出しながら生きています。
胃腸などの内臓機能全般が落ちると、消化力が落ちてしまい、必要なエネルギー・栄養を取り入れられなかったり、不要なものを排出できなくなってしまいます。
「消化力」を考えるとき、たくさんのヒントをくれるのがアーユルヴェーダの智慧です。
アーユルヴェーダにおいて、最も大切なエネルギーの一つが「アグニ」。
これは、食べ物や日々の出来事(感情等)を消化する力のことです。
アーユルヴェーダが生まれたインドでは、「身体のなかには消化の神様がいる」と考えられてきました。
そのため、今でも「アグニ」の神様のお祭りがあるほど、大切にされているのです。
消化力(アグニ)、落ちていませんか?
アーユルヴェーダでは、アグニ(消化力)が弱まると、未消化物が「毒」として身体に溜まると考えられています。この毒が、心や体の不調に繋がってしまうわけです。
たとえば、次のような不調がある方は、アグニ(消化力)が落ちているかも?
セルフチェックしてみてください。
消化力(アグニ)が落ちているときの症状
- 朝起きたときに「胃もたれ」や「むかつき」を感じる
- 胃のあたりに、重さや痛みを感じる
- お腹に「張り」を感じる
- 食欲がない、空腹感がわいてこない
- 胸焼けすることがある
- そんなに量を食べていないのに、すぐにお腹いっぱいになってしまう
- げっぷの回数が増えた
- 便秘が続いている
- 下痢や軟便になることが多い
- オナラの回数が増えた、オナラが臭い
- よく眠れない
- 舌に苔がつきやすい
- 鼻水がよく出る
- しっかり寝ているつもりなのに、疲れ・怠さがとれない
- 口内炎、口角炎ができている
寒い季節は消化力(アグニ)が落ちやすい
寒いとアグニ(消化力)は落ちやすくなります。
さらに、年末年始は、外食やパーティが続いて、ついつい食べ過ぎてしまう時期。
また、この時期にアグニを高めて、未消化物を排出できるかどうかは、花粉症の症状の重さにも影響します。
上のような症状がある方は、早めに対処しましょう。
今日からできる! 簡単! 消化力(アグニ)の高め方
内臓を冷やさないように!
インドで消化力を意味する「アグニ」は、「火の神様」の名前にもなっています。
「消化」は、食べたものを燃やして、エネルギーに変えることだと考えられていたのでしょう。
「消化力」は「火の力」。
だから、とにかく内臓を冷やさないようにするのが大事!
「消化力が落ちているな…」と感じる時は、冷たいものはできるだけ避けて、温かいものをとるようにしましょう。
冷たい飲み物は控えて、温かい飲み物にする。
野菜を食べるにしても、冷たいサラダではなく、温野菜やスープにする。
これだけでも、だいぶ違ってくるはずです。
身体を温めよう
身体はつながっています。
特に、足元が冷えると、内臓はみるみるうちに冷え、消化力も弱まってしまいます。
そのため、消化力が落ちている時は、身体、特に足元を温めるようにしましょう。
【身体、足元を温める】
・貼るホッカイロで直接内臓を温める
・レッグウォーマーやアームウォーマーをつける
(足からの冷えは内臓の冷えにつながるので、特にレッグウォーマーはお勧めです)
・足湯をする
・お灸をする
・身体を動かす(軽く汗が出る程度のものでOK)
消化力を高める食べ物を取り入れる
アーユルヴェーダでは「辛味・酸味・塩味」が消化力(アグニ)を高めると考えられます。
特にお勧めなのは「ショウガ」です。
手に入りやすくて、使いやすいのが、何と言っても「ショウガ」です。
アーユルヴェーダの教え「辛味・酸味・塩味」を取り入れるため簡単な方法がコレ↓
「ショウガスライス」に「レモン」、「塩」をかけたものを食事の30分前に食べる
これによって、アグニ(消化力)をグッと高めることができるでしょう。
ただ、ちょっと面倒な時は、いつもの飲み物・食べ物に少しだけ「ショウガ」を加えてみませんか?
ショウガを擦ったものをお味噌汁に入れるだけでもいいでしょうし、いつもの飲み物を「ショウガ入り」のものに変えるのもいいですね。
手軽に「ショウガ」を取り入れたい方は、ハーブティーもお勧めですよ。
ぽのぽの茶 ツボクサ・生姜ブレンド|もだま工房 石垣島産 無農薬有機栽培ハーブティ
「適量」を食べる
さいごに、消化力が落ちている原因のほとんどは「食べ過ぎ」。
以前、お医者さんから
「現代人の病気はほとんどは、食べ過ぎによって起きている」
と伺ったことがあります。
楽しい食事会だとついつい食べ過ぎてしまうこともあるのですが、身体のことを考えたら「自分の消化力(アグニ)に見合った分=適量の食事をとる」のが大切なんですよね。
なので、消化力が落ちていると感じた時は、思い切って食事を軽くする(スープやお粥を中心にする)のがお勧めです。
特に、夕食を軽くすると、消化力の回復が早くなりますよ。
また、それでも改善しないときは「1食抜いてみる」など、軽めの断食も効果的です。
いずれにしても、自分の身体と向き合って「適量はどれくらいだろうか」と、対話しながら食べていきましょう。
消化力を高めて、充実した毎日を過ごしていきましょう!
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